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バングラデシュのマラソン大会って、どんなものだろう!?(その1)

   「ディナジプールでハーフ・マラソン大会が開催されるらしい
 
 こんな刺激的で魅力的、そして耳を疑いたくなるような話が僕の耳に飛び込んできたのは2週間ほど前だった。

 僕は走るのが好きだ。30歳になってから、いつの間にやら始めていた走るという行為は、今や、僕が人生を前向きにマイペースで、そして着実に歩んでいく上で欠かせない欠かせない習慣となっている。日本に居たときは、月平均で150~180キロ程度のジョギングをし、年に4-5回のペースで、様々なフルマラソン、ハーフマラソン大会に出場してきた。バングラデシュに来てからは、我が家のあるバリダラと呼ばれるダッカの外国人居住区内のスペースをグルグルと走り回っている。友人からは、「酷い排気ガスと粉塵の中でよく走れるね」と変人扱いされているが、まぁ走れないよりはましなのだ。でも、東京居たころ、金八先生の主題歌でおなじみの荒川の広々とした河川敷を、週末の度にひたすら走っていた自分にとっては矢張り物足りない。月々の走行距離も大分短くなっていた。

 こんな自分にとって、バングラデシュの、しかもダッカから300キロ以上も離れたインドとの国境にほど近いバングラデシュ北部の小さな町、ディナジプールで開催されるハーフマラソンの知らせは、何とも心を躍らせるものだった。
     
     バングラデシュ地図(ディナジプール)
    ~ディナジプールはダッカから北へ約350キロ、鉄道で11時間半、バスで約8時間の旅の先にある小さな地方都市だ~
 
 同時に、色々疑問が浮かんでくる・・・

 安全な水が飲める給水場はあるのだろうか?どんなコースなのだろう?道はまともなのか?!タイムはどうやって計るんだろう?そもそも主催者は誰で、参加者の顔ぶれはどんなものなのか?そもそもちゃんと開催されるんだろうか!!?

 まぁ、全ては走ってみないと分からない。いろいろ大変なこともあるかもしれないが、とりあえず行ってみよう!ということで、青年海外協力隊として、あるいはベンチャー企業家としてこちらで活躍する愉快な仲間たち約10名と、ダッカのバス・ターミナルを出発したのが1月19日木曜日の夜9:00頃。凸凹道を揺られながら移動すること約8時間、その間睡眠時間約1時間、物好きな一行を連れたバスは明け方のディナジプールの町に到着したのだった。

 時刻は朝6:00。夜明け前。

 バスを降りると吐く息が白くなっているのに気付く。バングラデシュの北端に近いディナジプールは、ダッカよりもより一層冷える。こんな時間から客待ちをしている働き者のリキシャ引きが、マフラーをグルグルに頭を巻いて、厚手のセーターを着込みながら、しかし何故か素足にサンダル姿で、バスからぞろぞろと降りてくる日本人の一団をものめずらしそうに眺めている。

 マラソン大会の会場には朝7:00に集合することになっており、そこから参加者皆でローカルバスに乗って、ディナジプールから約20キロ離れたカントノゴルという場所まで移動。マラソン・コースはそこから幹線道路にそって街まで引き返してくる、というものだ。集合場所となっていたディナジプール鉄道駅近くにある広場のような場所には既に人だかりが出来ている。なにやら、マラソン大会のスタッフの腕章をしているベンガル人も居る。駅伝選手のようなヒラヒラの短パンをはいて準備体操に余念のない若者たちも目に入ってくる。

   マラソンに参加するランナーたち

  会場では黄色いゼッケンが安全ピンとともにも参加者に配られた。何だかマトモなマラソン大会のようだ。そして、会場内のプレハブ小屋に貼り付けられていた、このビラ!ついに、マラソン大会の全容が明らかになった!!

    ディナジプールマラソン・ビラ
      ~“ディナジプール・マラソン2012”の開催を告げるビラ~

 「ディナジプール・マラソン2012」
 参加費用は一人50タカ!(50円)。もちろん僕が今まで出てきたマラソン大会で一番安い。そして、なんと優勝者には賞金1万タカ(1万タカ)とな!!こちらの学校の先生の月給が8000タカ(約8000円)であることを考えると、日本の感覚では、優勝賞金が30万円という感じだろうか。しかも、参加者全員に「ディナジプールマラソン2012」のロゴの入ったTシャツまで配られ始めた。なにやら相当本格的な感じだ

 ちなみに、気になる主催団体だが、Nagorik Uddyag(ベンガル語で「市民・イニシアティブ」の意味)とディナジプール・スポーツ基金というNGOのようだ。一体彼らがどういう目的でマラソン大会を主催しているのかは謎だ。

 時計の針が7時を回り、人だかりも50人くらいまで増えてきた。薄い朝日が朝霧を通して地上に差し込んでくる。キリッとした空気が、寝不足の体を心地よく引き締めてくれる。次第に増えてくるベンガル人ランナー。そして、日本人も僕らダッカからの一団に、ディナジプールをはじめ北部の各都市で活躍してる協力隊の仲間も加わり、総勢20名の大所帯に。殆ど外国人が住んでないバングラデシュの田舎町で開催されるハーフ・マラソン大会。その参加者の3分の1位を占める、どこからか湧いて出てきた日本人集団。なにやら訳の分からない組み合わせだ。そして、僕らはオンボロのローカルバスに詰め込まれ、ディナジールからスタート地点があるカントノゴルへと移動した。

 カントノゴルではさらに地元の高校の陸上部員?と思しき“足に覚えが”ありそうな、若手ランナーが柔軟体操やウォーミングアップに勤しんでいた。かなり本気モードだ。矢張り優勝賞金1万タカが効いているのだろうか。
  
 音割れしたスピーカーがベンガル語で何かをがなりたてている。ついにスタートの時刻になったということか。スタート地点にはランナー・ベンガル人が犇いている。僕もゴーグルを付け帽子を深くかぶり、臨戦態勢だ。マラソン大会のスタートする前のこのドキドキ感がたまらない。ディナジプールで味わうそれは、例えば、荒川マラソンのスタート前に心に満ちてくる感覚と変わらない。応援してくれている友人が向けてくれたカメラに向かって手を振る。すると、突然隣のベンガル人が肩を組んで写真に収まろうとしてくる。まるでもう何年も前から僕のことを知っているみたいな顔をして。
    
    ディナジプールマラソン・スタート地点
   ~優勝賞金1万タカを虎視眈々と狙う若きバングラ・ランナーで犇くディナジプールマラソン・スタート地点~

 まったく、どこに行っても人懐っこいベンガル人め。楽しいレースになりそうじゃないか。なんて考えているうちに、周りが走り出した!え?スタートの合図とか、そういうの無いわけ??ここはバングラデシュだった。ちょっと油断したかな。何はともあれちゃんとマラソンが始まってよかった。何しろ殆ど徹夜してここまでやって来たんだから。

 こんな感じで奇妙な21キロレースの物語はスタートしたのだった。(続く)

    ついにスタート!ディナジプール・マラソン
    ~ ようやく、そして突然スタートしたディナジプール・ハーフマラソン ~
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バングラデシュでの生活が織り成す物語 | コメント:(1) | トラックバック:(0) | 2012/01/22 23:13
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